更新日:2007/05/08

第四回 英語教育総合研究会

日時 2007 年 6 月 10 日(日) 13:00-17:00
場所 大阪大学大学院言語文化研究科新棟大会議室(豊中キャンパス)

プログラム

13:00-14:00 
 特別講演「英語の読みと音韻:第二言語習得システムの解明に向けて」
 門田修平(関西学院大学教授)

14:00-14:10 情報提供(関連研究会・学会・会員報告&展示)

14:20-16:20 シンポジウム「リーディングの心理と生理」

 コーディネータ・司会:成田一(大阪大)

 発表:「リーディングの心理:文理解と語彙処理の観点から」
 横川博一(神戸大)

 発表:「リーディングの処理単位:熟読・速読」
 吉田晴世(大阪教育大)

 発表:「リーディングと音声:黙読VS音読&シャドウイング」
 氏木道人(関西外短大)

 発表:「リーディングの学習方略」
 池田真生子(姫路獨協大)

 コメンテータ:門田修平(関西学院大)

16:30-17:00
 研究発表「第2言語学習者による英語後置修飾構造の処理」
 平井愛(京都外大・非)


参加費:300円(飲料提供)
参加資格:なし、一般の方の参加自由。(ご参加の方は直接会場にお越しください。

研究会年会費:無料。研究会への会員登録希望の方はお名前とご所属をメールで連絡ください。毎回(4−7月2回、9−1月1−2回)詳しい発表内容を配信します。

懇親会:17:20-19:30
(当日参加も可能ですが、参加希望の方はできれば事務局にメールください。)
場所:大阪大学大学院言語文化研究科旧棟大会議室
費用:教員−1000円 院生−800円

問い合わせ:
事務局 email: suzuki-k@tachibana-u.ac.jp

発表申し込み:
大阪大学大学院 成田研究室 email: narita@lang.osaka-u.ac.jp


概要

特別講演「英語の読みと音韻:第二言語習得システムの解明に向けて」

門田修平(関西学院大学法学部および大学院言語コミュニケーション文化研究科・教授)

講演者プロフィール:神戸市外国語大学大学院(英語学)修了。修士(文学)、博士(応用言語学)。聖母被昇天学院女子短大専任講師、龍谷大学専任講師、関 西学院大学助教授を経て、現職。専門は、心理言語学、応用言語学。2002年度大学英語教育学会賞学術賞受賞。編著書:『英語リーディングの認知メカニズ ム』(くろしお:共編著)、『英語の書きことばと話しことばはいかに関係しているか』(くろしお)、『英語のメンタルレキシコン』(松柏社:編著)、『決 定版 英語シャドーイング』(コスモピア:共著)、『決定版 英語シャドーイング』(コスモピア:共著)、『決定版 英語エッセイライティング』(コスモ ピア:監修・共著)、『第二言語理解の認知メカニズム』(くろしお)、『日本人英語学習者の英単語親密度 —文字編—』(くろしお:共著)、『英語語彙指 導ハンドブック』(大修館:共編著)、『シャドーイングと音読の科学』(コスモピア)など。

概要:英語など外国語の習得にかかわる基本的な問題をまとめると、(1)インプットとなる言語データの量と質、(2)心内の言語学習システム (language learning system)の活性化の方法という2つの解決すべき課題に集約できる。この中で(2)との関係では、近年英語など外国語の学習に音韻ループ機構 (phonological loop system)が果たす役割が注目を浴びている。本講演では、英語の書かれた語や文の理解における音韻符号化とその役割についてこれまでの研究成果の概要 をまとめるとともに、音韻ループを活用した英語習得法の一環としてのシャドーイング・音読の意味について検討したい。


シンポジウム「リーディングの心理と生理」

コーディネータ・司会:成田一(大阪大)
発表:「リーディングの心理:文理解と語彙処理の観点から」横川博一(神戸大)
発表:「リーディングの処理単位:熟読・速読」吉田晴世(大阪教育大)
発表:「リーディングと音声:黙読VS音読&シャドウイング」氏木道人(関西外短大)
発表:「リーディングの学習方略」池田真生子(姫路獨協大)
コメンテータ:門田修平(関西学院大)

概要:リーディングには、①文字認識と音読における音声認識といった生理的な制約や特性が関係する処理と②構造と意味の解析といった心理的な制約や特性が 関係する処理があるほか、③「文脈や世界知識との照合による解釈」といった高次処理レベルがある。母語の日本語と外国語としての英語という対象の差異も処 理プロセスに影響する。本シンポジウムでは、日本人英語学習者のリーディングの生理・心理的処理プロセスについて科学的に迫り、効果的なリーディング戦略 の教育法を探るものである。
横川氏は、リーディング・プロセスにおける統語・意味処理の諸相,メンタルレキシコンと文理解の関係,さらに言語産出における使用語彙の実態など、心理言 語学的研究の最近の成果を解説し,リーディング能力の育成のための効果的な指導法について考える。吉田氏は、リーディングの入り口となる眼球運動を基に処 理単位を検証する。文法・文脈が与える影響により停留時間は異なり,優れた読み手の知覚スパンは未熟な読み手よりも広く,作業記憶において多くの情報を結 合できる。これを踏まえ、EFL学習者にとって速読はどの程度可能であるかを考察する。氏木氏は、リーディング処理における音声の役割を検討し、復唱訓練 が読解力に与える効果について述べる。また音声利用の指導には、①音読、②テキストを見てのシャドーイング、③シャドーイングがあるが、これらの違いを リーディング処理の観点から論じ、効果的な指導法について考える。池田氏は、リーディング能力を高めるために、①学習者はどのような方略を使用しているの か、②優れた読み手と未熟な読み手とでは方略の使用方法にどのような違いが見られるのか、さらに、③どの方略から習得して行けば良いのかについて、先行研 究や実際のデータを基に考察する。


発表「第2言語学習者による英語後置修飾構造の処理」平井愛(京都外大・非)

概要:本研究では手法の異なる2つの調査により、日本人英語学習者にとっての英語後置修飾構造の理解の難易度を明らかにすることを目的としている。実験結果から、母語話者同様、主格関係節が目的格関係節より理解が困難であり、処理に時間がかかることなどが明らかとなった。